食品業界 就職・転職でおすすめ資格5選
はじめに
食品業界で20年以上仕事を続けている管理人が食品業界で評価される、役に立つ資格を独自の目線でランキングしました。
大手企業に限らず、中小企業、零細企業まで含めれば相当数(1,000社超)の食品メーカー、外食企業、食品系卸売業(食品問屋)等々とお付き合いし、多くの方々と仕事をご一緒してきました。
業種(製造業、卸売業、飲食業)や職種(研究職、マーケティング職、製造職、営業職等)が違えば、求められるスキル(資格)も異なります。
また、業界問わず、社会人として持っておいて損のない、有利で役立つ資格もあります。
ここでは頭が飛び抜けて良い特別な人たち(というより、管理人には分からない世界で生きている人たち)は、対象にしていません。
例えば、学生の間に公認会計士や税理士、弁護士の資格を取得してしまうような人たちについては、資格よりも人間性やコミュニケーション能力のような、どちらかというと定性的に語れるようなスキルを磨く方が社会に出ると重要になってくると思います。
社会人を長くやっていると、持っている資格は立派でも、社会で評価されず(収入に結びついていない)、どうだかなぁ~、という人たちも少なくありません。もちろん、いわゆる天才と感じる人たちに出会うことも少なくありません。世の中には優秀な人ってたくさんいるんですよね。
このような中、業界問わず、これから社会人になる学生の皆さんや社会人(一般の普通の人)として持っておいて損のない資格ということであれば、下記資格をおすすめします。
業界問わず、社会人・学生に取得をおすすめする資格3選
第1位 簿記3級
経理系であれば2級を取得しておけば十分活きると思いますが、職種問わず、社会人をしていると、自然に簿記の知識が活きることが多くあります。管理人は、社会人1年目に3級を取得しています。
営業職など経理系以外でも、簿記3級を取得しておけば、仕事の流れ、お金の流れ等、会社での商売全体の動きが掴みやすくなる効果があると思います。社会人になれば必ずある経費精算(例えば、電車の運賃、出張代、接待交際費等)の時にも少なからず役に立つ時があります。いわゆるコスパの良い資格といえます。
関連資格としては、ビジネス会計検定があります。簿記の仕訳(「備品代100円/現金100円」等)の知識をほとんど必要とせず、会社が儲かっているか(PL)、会社が潰れないか(BS)等を数字で語れる力が身につきます。管理人は30代後半に2級を取得しています。
20代のうちに、簿記3級とビジネス会計検定3級あるいは2級を取得しておけば、必ず後々の社会人生活で活きること間違いなしです。30代でも取得する価値は大です。転職の際にも有利になることでしょう。残念ながら、40代で取得しても遅い?、あるいは趣味程度の価値しか無いのが現実かもしれません。
寿司職人ってのもありかもしれません。海外で活躍できそうですね。
第2位 ITパスポート
情報、IT系企業であれば、取得する必要すらないレベルかもしれませんが、情報、IT系以外の業界であれば、社会人として十分活きる資格だと思います。
学生時代に取得しておくのがベストだと思いますが、社会人1年目~3年目あたりまでに取得しておくことをおすすめします。管理人は、30代に取得していますが、ITパスポートの前身?の初級システムアドミニストレータの資格は社会人1年目に取得しています。
パソコンのスキル、知識抜きで仕事をすることは難しい時代になっています。若い人こそ取得を強くおすすめします。
第3位 ファイナンシャル・プランニング技能士3級(FP技能士3級)
社会人として常識的な知識の習得に役立ちます。
むしろ、プライベートで力を発揮します。
今の20代、30代は年金を本当にもらえますか?自分の老後は自分で守らなければいけない時代になっています。いわゆる、ファイナンシャルプランナーの資格を取得することで、資産運用、保険、税金等の知識を体系的に身につけることができます。管理人は20代後半に3級を取得し、40代前半に2級を取得しています。
20代の時、自分で調べて、自信を持って入った保険が、今では財産になっています。また、節税対策の方法も習得し、資産運用の際にも知識が役立っています。
社会人資格3種の神器
これらの資格取得をおすすめするのは、取得難易度が比較的低い(3級)にも関わらず、費用対効果が高いことが挙げられます。また、転職の際にも有利に働くことでしょう。
若い人たちほど、その効果は高くなるでしょう。また、これらの資格を取得することで、ステップアップの為の社会人道も拓けていくと思います。
「簿記3級・ITパスポート・FP技能士3級」は、社会人資格3種の神器と言っても過言ではないでしょう。
ぜひ皆さん、資格取得を目指してみませんか?
それでは、本題の食品業界の就職・転職で活きる、有利なおすすめ資格を続いてご紹介します。
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食品業界の就職・転職で活きる資格5選
結論からお伝えすると、下記の通りです。
第1位 食品表示検定
第2位 管理栄養士
第3位 技術士
第4位 知的財産管理技能検定
第5位 危険物取扱者
第1位 食品表示検定
この資格は受験資格がなく、誰でも受験することが出来ます。
極論すれば、小学生でも受験できます。
やる気があれば、今すぐにでも勉強を始めて、試験に挑戦できます。また、年2回受験機会があるので、1度不合格になっても、半年後には再挑戦できます。
この検定を1位に選んだのは、このように門戸が広いということもありますが、実務上、食品業界で仕事をしていて非常に実践的で役に立つためです。
食品業界に就職をしたい学生や、食品業界に転職したいなぁと考えている社会人は、この資格取得を目指すべきと断言できます。
また、初級、中級、上級と順に受けていくことが出来る(中級は初級を受けずに最初から受験可、上級のみ中級合格後に受験可)ため、知識が定着し易く、モチベーションも維持しやすいです。
では、どのような職種、場面で仕事に役立つか?ということですが、
研究職・研究開発職
研究職・研究開発職等では、処方(配合)を組み、味を決める、その製品の原材料表示を作成するところまで担当することが一般的な食品メーカーでは多いと思います。
仕入先(購入先)から最初に原料や素材の提案を受ける、窓口になることも多い職種になります。
そのため、安易に原料、素材を選定してしまうと、後々表示をする際にトラブルが発生することがあり得ます。
例えば、「京都府産抹茶3割使用」(「特色のある原材料表示」に該当)をパッケージに記載した飲料の新商品の開発を進めていたにも関わらず、食品表示のルールを知らず、28%配合して四捨五入して3割配合としてしまった、とか。食品表示の知識があれば、このような間違いを開発段階から防ぐことが可能になります。
マーケティング職・商品企画職
マーケティング職・商品企画職であれば、食品表示診断士の資格を持っていれば、最終パッケージのデザインを確認する上で、あるいは商品の企画の段階で、パッケージの中で訴求できる内容やアピール方法について、法律に則った内容で効率的あるいは効果的な商品を企画・開発できるようになると思います。
食品メーカーでは花形部署であり、ライバルとの差別化を図るためにも、中級は必須、上級取得を目指しましょう。
品質保証・品質管理関係の部門
品質保証・品質管理関係の部門では、最終の食品表示チェックの機能を持っていることが多く(食品メーカーでは食品表示チェックの最後の砦)、そのために、この食品表示検定の資格が一番役に立つ部署、部門であるといえます。
品質保証部門の管理職、責任者であれば、上級を取得している方が少なくないです。大手食品メーカーになればなるほど、中級取得は必須、上級取得推奨とされているところが多いと思います。資格手当がつく企業もあります。
営業職
営業職でも食品表示検定の資格は、十分活かすことができ、評価されることは間違いないです。
むしろ、営業職だからこそ食品表示検定の資格を持つことで、社内外にアピールできます。
営業先からの表示に関連する問合せに対して自信を持って答えられるようになりますし、得意先へのプレゼンの際にも役に立つことは珍しいことではありません。
以上、食品表示診断士は、就活の際の自己PRや履歴書にも記載でき、武器になると思いますので、高校生、大学生の終活、社会人の転職など、食品業界では、食品表示検定が一番助けになるでしょう。
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第2位 管理栄養士
食品メーカーの研究開発職、アプリケーション開発(メニュー開発等)では即戦力として活用できる資格だと思います。
過去、管理人も一緒に仕事をする仲間の中に取得している人がおり、心強かったことを思い出します。食に関する専門的で体系的な知識をベースに持っているので、新商品を開発する際の検討の切り口が多く、効率的に商品開発を進められるなどのメリットがあると思います。
営業職で管理栄養士の資格を持っている人とも一緒に仕事をしたことがありますが、得意先への提案の際の資料に説得力があり、色々と助けてもらいました。
本来、食品業界の就職・転職で活きる資格としては第1位としたかったのですが、なぜ2位にしたかというと、誰でも受験できるわけではなく、受験資格が必要になるからです。
基本的には管理栄養士の受験資格を得ることができる4年制大学等を卒業する必要があります。あるいは、栄養士取得のための学校を卒業後に栄養士として実務経験を積むことで受験資格を得る方法もあります。いずれにしても、社会人がいきなり管理栄養士の資格を取ろうとしても基本的に受験資格が無く受験が出来ないということになります。言い換えると、資格取得が難しく、価値ある資格ともいえ、食品業界ではトップクラスの価値ある資格と言えます。
医療食や給食、病院食関連のメーカーや施設で名刺に「管理栄養士」と記載された方と名刺交換をする機会が多いです。
第3位 技術士
今まで名刺に「技術士」と記載された方にお会いしたのは、5人程度だと思います。
技術士を取得していたとしても、名刺に記載しているとは限りませんが、圧倒的にお会いする機会が少なく、つまり取得している人が少ない希少な資格と言えると思います。
どちらかというと、研究職でも基礎研究に携わっている方が技術士資格を有していることが多いのではないかと思います。ただし、それらは食品業界に限った話であって、他業界では技術士資格を持つ人が多くいるのかもしれません。
公的な機関(県の産業技術センターのようなところ)で食品開発の技術指導等をやっている専門の方であれば、技術士の資格を保有している方も少なくないのではないかと思います。
受験資格無く、第一次試験合格等で「技術士補」の資格登録は出来ますが、「技術士」として登録するための第二次試験は、少なくとも4年以上の実務経験を積んだ後にのみ受験が可能になるという取得するまでには時間がかかり、厳しく、難しい難関資格といえます。
第4位 知的財産管理技能士
技術系の職種の方におすすめとなりますが、営業でも提案営業、技術営業の方にとっては取得しておいて損のない資格だと思います。
管理人は2級を40代前半に取得しましたが、研究開発の実務経験が2年以上あった為、3級は受験せず、2級をいきなり受験しました。仕事で活きる場面が多々あります。
例えば、産学連携の開発プロジェクト(企業と大学の連携)で特許を取得するような話になった時や、関連する分野の特許(例えば、サプリメントの配合特許の確認)を調べて、得意先の営業提案資料に活用するなど、活用場面は多岐に渡ります。
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第5位 危険物取扱者
私も就職、転職希望者の面接官をすることもあり、その際、理系の大学・学部を卒業した人の場合には、資格欄に記載されていることが多い資格の1つになります。
ガソリンスタンドのバイトであれば「乙4類」でも十分ですが、やはり「甲種」を持っていると、食品業界の製造現場に近いところで仕事をされる人にとっては、就職、転職の際に有利に働く場面があると思います。
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さいごに
資格は取ることが目的ではなく、取ってから活かすことが重要だといわれます。
今回紹介した資格は、食品業界で活かせることが間違いなく、
就活、転職に有利な資格といえます。
なので、とりあえずは資格を取得することを目的にしてください。後々役に立ちます、きっと。