食品等のリコール情報届出制度 義務化

2022年6月8日

昨年2021年6月に義務化された食品等リコールの届け義務化は、2022年の食品表示検定で出題されると思います。基本的な内容は押さえておきましょう。また、実務面でも重要ですので、いざという時の為にも基本的な内容や状況は押さえておいた方が良いと思います。

リコール情報届出制度とは?

平成30年に食品衛生法及び食品表示法が改正され、

2021年(令和3年)6月1日から

食品等に関わる事業者が食品等の自主回収(リコール)を行った場合

食品衛生法及び食品表示法に基づき、

リコール情報を行政に届け出ることが義務化されました。

本届出制度の目的

”リコール情報の消費者への一元的かつ速やかな提供により、

対象食品の喫食を防止し、健康危害を未然に防ぐとともに、

行政機関によるデータ分析・改善指導を通じ、

食品衛生法、食品表示法違反の防止を図ること”

が目的となっています。

具体的な届出方法・流れは?

「アレルゲンの表示を忘れた!?」

「賞味期限が間違ってる??」

とにかく気になったら、

とにかく分からなければ、

出来るだけ早く最寄りの保健所に相談するのが一番!

その上で、事業者が食品等のリコール事案や回収状況を届け出る時には、

食品衛生申請等システムの

食品等自主回収情報管理機能」(https://ifas.mhlw.go.jp/faspte/page/login.jsp)

を利用して、届出を行いましょう。

公開された食品リコール情報

期間:2021年6月~2022年1月(8ヶ月間)

本制度が始まった21年6月からどの程度の数の自主回収がされているのか?

22年1月までの8ヶ月間で591件(※公開年月日基準)の食品リコール(自主回収)が行われています。

月別のリコール数

月別のリコール数は下のグラフの通りです。

残念ながら、増加傾向ですね・・・

都道府県別のリコール数

つづいて、都道府県別のリコール数(上位10県)を見てみましょう。

東京兵庫埼玉神奈川長野沖縄福岡愛知千葉広島高知静岡
823029292928272424212121

東京が多いですね。

健康への危険性の程度別リコール数

CLASSⅠ:喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が高い場合

CLASSⅡ:喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が低い場合

CLASSⅢ:喫食により健康被害の可能性が、ほとんど無い場合

CLASSⅠCLASSⅡCLASSⅢ
193件337件61件

危険性の高い食品表示間違い等が日々起きていることが分かります。

どのような理由でリコールが行われているのか?

食品表示法違反(違反のおそれ)、食品衛生法違反(違反のおそれ)でリコールが行われています。

具体的には、

  • アレルギー表示欠落(食品表示法違反)
  • 添加物表示誤記載(食品表示法違反)
  • 栄養成分表示誤記載(食品表示法違反)
  • 大腸菌群陽性(食品衛生法違反)
  • 賞味期限の誤表示(食品表示法違反)
  • 残留農薬検出(食品衛生法違反)
  • 異物混入(アルミ)の恐れ(食品衛生法違反のおそれ)
  • 保存料の使用基準違反(食品衛生法違反)
  • 賞味期限印字なし(食品表示法違反)

色々な理由で商品回収が発生していますが、

アレルギー表示や賞味期限(消費期限)表示に関連したものが目立ちます。

食品表示は一歩間違うと、人の生死に関わる問題を引き起こします。

食品関連事業者は食品表示に責任があり、そのための最低限の知識を持つことは必須でしょう。

少し勉強してみませんか?

食品表示検定

Posted by kimoty