食品表示検定 要チェック新分野 プラントベース食品の表示

2021年9月26日

プラントベース食品、プラントベースフード等、最近耳にし、目にすることが多くなってきました。併せて、ヴィーガン、ベジタリアン、フレキシタリアン・・・。「健康」というビッグワードの関連ワードとして、これらのワードの日本での存在感が増しつつあるようです。

ところで、「プラントベース食品」ってなに?ということで、上級食品表示診断士の管理人が、その食品表示等に関連する内容を調べてみました。

「プラントベース食品」の定義(消費者庁のホームページから引用)

「プラントベース(植物由来)食品」とは、主に植物由来の原材料(畜産物や水産物を含まない。)で肉などの畜産物や魚などの水産物に似せて作った商品をいいます。

最近では、スーパー等で「プラントベース食品」専用コーナーが設けられていることも珍しくないです。すべて植物由来の原材料から作られた商品もあれば、動物性由来のものが含まれている商品もあります。

消費者庁のホームページにプラントベース食品等の表示に関するQ&Aが公開されていますので、その内容を取り上げます。

問題1.プラントベース(植物由来)食品(※)である「肉」(以下「代替肉」といいます。)の商品名に例えば「大豆肉」、「ノットミート」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

※動物由来の添加物が含まれている場合でも、主な原材料が植物由来である場合は、「プラントベース(植物由来)食品」に含めることとする

解答1.代替肉は、食肉ではありません。したがって、例えば、商品名とは別に、「大豆を使用したものです」、「原材料に大豆使用」、「お肉を使用していません」、「肉不使用」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、食肉ではないのに食肉であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

消費者が誤認しないように、肉ではない旨、注意表示が必要と理解できます。

問題2.大豆から作った代替肉を使ったハンバーグの商品名に「大豆からつくったハンバーグ」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

解答2.「大豆からつくったハンバーグ」との表示に接した一般消費者の中には、ハンバーグの材料として食肉の代わりに使用した代替肉の使用割合が100%であると認識する者もいると考えられます。したがって、代替肉の使用割合が100%でない場合は、例えば、商品名とは別に、代替肉の使用割合を表示するなど、一般消費者が、表示全体から、代替肉の使用割合が100%ではないのに100%であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

これも消費者が誤認しないように注意を払い、植物由来原料が100%でなければ、その割合表示をする必要がある、ということになります。

問題3.大豆から作った代替肉の商品名に「大豆ミート」と表示し、「100%植物性」と併記すれば景品表示法上問題にはなりませんか。なお、食品添加物の香料は植物由来ではありません。

解答3.「大豆ミート」、「100%植物性」との表示に接した一般消費者の中には、食品添加物も含めて全ての原材料に植物性のものを使用していると認識する者もいると考えられます。

したがって、例えば、商品名とは別に、「原材料は植物性です(食品添加物を除く)」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、食品添加物を含めて全ての原材料に植物性のものを使用していないのに使用しているかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

香料等の食品添加物も植物由来とすることで「100%植物性」と表示できる。「食品添加物を除く」等の但し書きをすれば、その限りではない、ということですね。

問題4.プラントベース(植物由来)食品である「乳飲料」(以下「代替乳飲料」といいます。)の商品名に、「オーツミルク」、「ライス乳」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

解答4.代替乳飲料は、牛乳又は乳飲料(以下「牛乳等」といいます。)ではありません。

したがって、例えば、商品名とは別に、「オーツ麦を使用したものです」、「牛乳や乳飲料ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、牛乳等ではないのに牛乳等であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

景品表示法の観点なので当然ですが、消費者が誤認しないように注意表示が必要と理解できます。

問題5.豆乳などから作ったプラントベース(植物由来)食品である「チーズ」(以下「代替チーズ」といいます。)や「バター」(以下「代替バター」といいます。)の商品名に、それぞれ「ネクストチーズ」、「ネオバター」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

解答5.代替チーズや代替バターは、乳製品ではありません。したがって、例えば、商品名とは別に、「豆乳で作りました」、「乳製品ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、乳製品ではないのに乳製品であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

これも景品表示法の観点なので当然ですが、消費者が誤認しないように注意表示が必要と理解できます。

問題6.大豆、野菜等から作ったプラントベース(植物由来)食品である「魚」(以下「代替魚」といいます。)の商品名に「代替魚」、「植物ツナ」、「代替マグロ」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

解答6.代替魚は、魚ではありません。したがって、例えば、商品名とは別に、「野菜で作りました」、「原材料に野菜を使用」、「魚を使用していません」、「魚不使用」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、魚ではないのに魚であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

これも景品表示法の観点なので当然ですが、消費者が誤認しないように注意表示が必要ということですね。

問題7.本来とは異なる原材料から作った、はちみつと同等の栄養成分等を持つ食品(以下「代替はちみつ」といいます。)の商品名に「Bee Freeはちみつ」と表示することは景品表示法上問題となりますか。

解答7.代替はちみつは、はちみつ類ではありません。したがって、例えば、商品名とは別に、「〇〇(原材料名)で作りました」、「はちみつ類ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、はちみつ類ではないのにはちみつ類であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

これも景品表示法の観点なので当然ですが、消費者が誤認しないように注意表示が必要ということですね。

問題8.代替乳飲料や代替バターを輸入する場合、例えば商品名に英語表記でそれぞれ「○○Milk」、「○○butter」と表示されているパッケージをそのまま使用しても景品表示法上問題となりますか。

解答8.「Milk」や「butter」との表示に接した一般消費者の中には、それぞれ牛乳等、乳製品であると認識する者もいると考えられます。したがって、例えば、商品名とは別に、「牛乳や乳飲料ではありません」、「乳製品ではありません」と表示するなど、一般消費者が、表示全体から、牛乳等又は乳製品ではないのに牛乳等又は乳製品であるかのように誤認する表示になっていなければ、景品表示法上問題となることはありません。

輸入品の取扱い時には、原産国のパッケージ(表示内容)にも留意する必要があります。

問題9.大豆で作った代替肉で調理した食品(大豆で作ったハンバーグ、大豆で作ったパティを使用したハンバーガー等)を飲食店で提供する場合、メニュー名などでどのような点に注意すればよいのでしょうか。

解答9.店内・店頭のメニュー上の表示、陳列物、説明も景品表示法の表示に該当し、規制対象となります。

飲食店も同様の対応(消費者に誤認をさせない)をしなければいけない、ということですね。

問題10.プラントベース(植物由来)食品について、一括表示の原材料名はどのように記載すべきでしょうか。例えば、代替肉や液卵と記載可能ですか。

解答10.食品表示基準において、原材料名は「その最も一般的な名称をもって表示する」こととなっております。プラントベース(植物由来)食品の原材料名としては、例えば、大豆から作られている食品の場合には、「大豆」「大豆加工品」等と記載してください。

なお、プラントベース(植物由来)食品の原材料の名称としては、現時点では、肉や卵を含む用語は 、「一般的な名称」とは言えないと考えます。

最も一般的な名称で表示する、という大原則に立って原材料名を表示することになり、肉、卵といった動物性由来の名称を使わない、ということがポイントになりますね。

問題11.食肉製品製造工場でプラントベース(植物由来)食品を製造する場合、食物アレルギー表示の対象となる特定原材料等のコンタミネーション(意図せぬ混入)に関する表示は必要ですか。

解答11.同一の製造ラインで製造する食肉加工食品の原材料等に食物アレルギー表示の対象となる特定原材料等が含まれている場合、コンタミネーション(意図せぬ混入)がないよう、製造ラインを十分洗浄する、可能な限り専用器具を使用する等の混入防止策の徹底を図ることが大切です。その上で、混入の可能性を排除できない場合には、例えば一括表示枠外に「本品製造工場では牛肉を含む製品を生産しています。」等の注意喚起表示をすることが望ましいです。

プラントベース食品だからといって特別扱いは無いということになりますね。

問題12.卵と類似した成分を使って作られるプラントベース(植物由来)食品である代替卵について、食物アレルギー表示は必要ですか。

解答12.食品表示基準において、食物アレルギー表示を義務付けている「卵」の範囲は、鶏卵の他、あひるやうずらの卵等、一般的に使用される食用鳥卵となります。この範囲外であれば、「卵」としての食物アレルギー表示は必要ありませんが、プラントベース食品に使用されている主な原材料等に、「卵」以外の食品表示基準で表示を義務付けている特定原材料及び通知で表示を推奨している特定原材料に準ずるものが含まれる場合は、当該原材料は食物アレルギー表示の対象となります。なお、例えば、事業者において、根拠に基づき、一括表示枠外に「本商品に使用されている●●は、卵と類似した成分が含まれています。卵のアレルギーをお持ちの方はお控えください。」等、注意喚起表示を行うことは可能です。

食品表示基準で定められた「卵」の範囲外であれば、アレルギー表示は必要ない、ということですね。当然といえば、当然です。

問題13.昆虫食に食物アレルギー表示は必要ですか。

解答13.現時点(令和3年8月)では、「昆虫」は食物アレルギー表示の対象として定められている特定原材料等に該当しないため、食物アレルギー表示は必要ありません。

なお、例えば、事業者において、根拠に基づき、一括表示枠外に「本品に使用されている●●(昆虫由来の原材料を表示)は、甲殻類と類似した成分が含まれています。えびやかににアレルギーをお持ちの方はお控えください。」等、注意喚起表示を行うことは可能です。

注意喚起表示が可能である点は押さえておく必要がありそうです。

私もプラントベース食品に関連した仕事を最近手掛けていますが、まだまだ日本では草創期であり、今後一定期間、市場は拡大していくものと考えられますが、どこまで成長するかは未知数です。日本人に受け入れられるのか、日本で馴染むのか、食品である以上、相応の価格で美味しいものが出てくるのか、技術的な課題も残る中で、食品企業各社が注目しているカテゴリーであることは間違いないと思います。

食品表示の専門的な知識を得て、業務に活かすための資格「食品表示検定(中級)」合格を目指すには ↓

食品表示の問題に挑戦してみませんか? ↓

食品表示検定

Posted by kimoty